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[MOM4492]岡山学芸館MF田邉望(3年)_全国へと導く「気持ちで押し込んだ」決勝弾!! 指揮官も「大仕事をしてくれた」と称賛

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決勝点を奪った岡山学芸館高MF田邉望(3年)が歓喜を爆発させる

[11.4 高校選手権岡山県予選決勝 岡山学芸館高 1-0 玉野光南高 シティライトスタジアム]

 3年連続6回目の選手権出場が懸かる決勝。岡山学芸館高の高原良明監督は、MF田邉望(3年)に「お前が絶対に点を取って勝たせろ」と伝えていたという。

 指揮官の期待に応えたのが、後半21分。エリア内右サイドでこぼれ球を拾うと、目の前に立つ相手DFの「股の間を狙って振り抜こうと思った」と語る右足シュートを放った。ボールは相手に当たりながらも、上にはね上がって後方に抜け、GKの頭上を越えてゴールイン。これが1-0勝利の決勝点となり、試合後は「気持ちで押し込んだゴール。うれしかったです」と笑顔を見せた。

 前半は攻撃がリズムに乗れず、田邉も右サイドから突破を図るが良い形を作れなかった。それでも「相手に押し込まれましたが、嫌な時間帯でも失点しないことをチームでも話し合ってきたので、粘り強さが出たと思う」と振り返るように、我慢して後半にリズムを取り戻すと、自らフィニッシャーとなって勝利の立役者となり、高原監督も「大仕事をしてくれた」と称えた。

 昨年度からのレギュラーで、選手権でも全6試合に先発し、準々決勝で1得点を挙げるなど優勝に貢献。だが、その後に2月の新人戦で4位に終わった現在のチームは、初の全国制覇を果たしたチームと比較される宿命とも戦ってきた。

「新人戦で負けてからチーム全体で、もう一度やらなければいけないという自覚が芽生えた」という道のりを経て迎えた選手権予選。「これまでチームにたくさん迷惑をかけてきたので、そのぶんも決勝で点を決めて、恩返ししたかった」と思いを明かし、「応援がすごかった。勝って、全国大会に向けてもう一度、メンバー争いができるようにしなければいけないと思っていた。結果が出てうれしいです」と、ブラスバンドやチアリーダーも加わって大声援を送った応援団に感謝した。

 次の目標は、もちろん全国連覇。「連覇は僕たちにしかできない。もう一度チーム全体で成長して、本気で取りにいきたい」と力強く語った。全国でもゴールを決めて、チームを勝利と連覇へ導いてみせる。

(取材・文 石倉利英)
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石倉利英
Text by 石倉利英

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